Daisuke Ibi / NOISE DISTRACTION CREATIVE
Disc Roots
ここでは僕が好きなものを独断と偏見で、評論していきます。お好きなジャケットをClickしてください。
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貴方のお気に召すことを願ってます。
理屈はいらないです。とにかく僕は民族音楽というジャンルでゾクゾクするほど 格好良いものを初めて聴きました。この勢い、気迫。 長いイントロの後に続くコール・アンド・レスポンスの嵐。格好良すぎます。 まず「アフロ・ビート」というある種のジャンルを確立するあたりで、もう凄い。 アフリカのコンゴ共和国なるところから、 一つのジャンルを1970年代に発信したとか…行動力が凄すぎます。
イントロからして心地よいエレピの音。雰囲気としては 「今夜はブギーバック」に似ており、とても親しみやすい曲です。 現代人の日常を、とても心地よいビートに乗せてラップしています。 聞き手も心地よくなるほど、何度も繰り返し聴いています。 日本生まれのHIPHOPというのを強く感じます。
もう言葉はいらないほどの、まさに名盤です。 曲順からその曲質まで、とにかく色々な方に聴いていただきたい作品です。 それぞれの楽曲のギターの音の格好良いこと… エフェクターの繋ぎ方のセンスの良さ。 坂本さんのサウンドへのこだわりには脱帽です。 発売当初はアンダーグラウンドの名作でしたが、これだけの年月を掛けても、 本作を越える作品には、なかなか出会えません。
僕は正直この人のことをあまり知りません。 しかし、曲の持っているパンチ力には聴くものを圧倒する力があると思いました。 Mステでのパフォーマンスを見て、夢に出るほどの印象を与えられました。 このどこまでも突き抜けていく感じは、海外のRockやEMOとも違う、 日本独自の感性に思います。 「例え、魔法が無くたって♪」というフレーズにアニメの内容知らなくても、 格好良いな、と思ってしまいます。まぁ歌っている方もカワイイですけどね。
歌詞の内容としては、グレイプバイン/スロウと似た方向性です。 似ていますが、時代の流れか、何とも心に染みいってきます。 このバンドが持つ哀愁が最高に感じられる楽曲に思います。 まず歌詞の世界観に引き込む、巧さ。そして、 その世界が身近であるということです。特に今回の曲は、 良いメロディーに、女性目線で書かれている歌詞など、 このソングライティングの質の高さが如実に現れていると思います。
他の曲はあまり引っかからなかったのですが、この曲は別。 感情抑え気味のサビなど、とてもクールです。Mステでお見かけしたときは、 ちょっとルー・リードの面影を感じました。 でもルーよりも全然メロディーはキャッチーですし、 パフォーマンス事態も格好良かったです。歌唱力は素晴らしいものを感じます。 ただサビの入り方の印象がこれまでの歌謡曲とは一線を企すものを感じました。 こうやって歌謡曲も進化していくのだなと、改めて思いました。
吉村秀樹が亡くなり数年経ったが、この楽曲の秘密は誰にも分からないままです。 とにかく良い曲です。ブッチャーズの楽曲の中でも珠玉の一曲です。 しかしドラムのリズムと高音でのベースは分かりますが、ギターが不思議です。 コードともアルペジオとも聞こえるような…まったくもって不可解です。 ブッチャーズはこういったギターは多々聴かれますが、 このレベルのメロディーをこのスタンスで作れるあたり、 やっぱり吉村秀樹は天才だったと思います。
イースタン・ユースが首謀するイベントです。 これは良い意味でヤバいです。まずメンツ。 ここまで日本の底力を感じられるコンピは他には無いと思います。 それほどのグループが、ひしめいています。 懐かしから現代に残るグループまで、 とにかく当時のヤバい人たちが集結しています。 中でもナンバーガールは生音でのHIPHOPに挑戦するなど、 とても実験的な作品集という一面も、兼ね備えています。
かの名作「ユリイカ」を越えたかというと、いささか疑問が残ります。 シングル・カットしても良いような曲も収録されていますが、 「ユリイカ」とは路線が違います。歌ものという観点からいえば、 その構成から、音の配置まで、現在のオルークの到達点は楽しめるのですが、 あの名作「ユリイカ」と比べてしまうと、やはり見劣りしてしまいます。 かといって本盤が聞くに耐えないと言ってる訳じゃないです。 ただ「ユリイカ」は個人的なベスト・アルバムなのです。
相変わらずな、素晴らしいメロディーの完成度。 最早神がかってっているといっても過言ではないほど、 歌詞のリアリティもジャケが織りなす、雰囲気でより、 捉えやすい作りに仕上げているあたりは、さすがドリカムです。 本作はシングルですが、「未来予想図」シリーズがまとめて楽しめる、 というお得感満載でございます。
本当の意味で「美しい」とか「きれい」という表現に行き着いた感のするバンドです。 それぞれのパートの演奏力の高さからくる一体感。淡々としているようで、 しっかりと周りを見て合わせているドラム。 もうこの方しか弾けない超ハイレベルなベース。 そして絶妙ともいえるようなギターの音色と音数、 ヴォオーカルまで計算されたように的確で怖いほどです。 「美しい」ものを作ることは、こんなにも大変なことなのです。 解散したのも納得できます。残念でしたけど。
とにかく圧倒されるのは、高いクオリティーを維持したまま170分を乗り越えているところです。「JAZZではない」といったところで、観念的な話をしても、白けるだけなので初めに言っておきます。これは「JAZZです」しかし、ジョン・コルトレーンやファラオ・サンダースといった所謂大御所感は感じられません。彼らはあの時代だから現れたと思います。本作は楽器や編成が複雑ですが、音の配置が非常に上手く計算されており、聞いていて、音と音の隙間の音まで楽しめます。スピリチュアル・ジャズやフュージョンの様な軽くてエレガントな雰囲気も漂わせています。もちろん根底に流れるのは泥臭いスピリチュアルな息吹。だから170分一気に聴けちゃったのか、いえいえ、それだけでは無いです。個々の演奏力が半端じゃなく高いです。そして流石セッションマンと思わせてくれるのが「曲中のどこで自分の最高を持ってくるか」が分かっている!この方に限らず、参加しているメンバーほぼ全員が、誰かのバックで演奏した経験があるはず、その経験を如何なく発揮しております。
ファラオ・サンダースが参加しており、先頭切ってて、SAXで主旋律もってくし、何より目立つし…。しかしEd Kellyという鍵盤奏者も中々の腕前です。でも、やっぱりファラオの咆哮は格別です。後半にEd Kellyのラグタイム風の小粋なピアノ曲も収録されています。そこで聴かれるのはファラオではありません。これも一つの楽しみ方で、僕はこれを聴いて「あっ俺ファラオ・サンダース好きなんだ」と改めて感じたものです。Ed Kellyはフリー系のフレーズで切れ味鋭い演奏も確かに聴かれ、興味深くはあるのですが、ファラオのブローには「心を震わせる何か」があるように思えてなりません。ファラオ・サンダースの代表曲M-3「You've Got To Have Freedom」の初演が録音されているという事も、本アルバムの価値を一層高めていると思います。初演の固さもまた格好良いです。
この「いかにも」なFunkyな雰囲気は、序盤と終盤で見せてくれます。それも、もちろん楽しげで良いのですが、注目すべきはLiveの中盤です。これはかなり深いです。「FUNK」というジャンルを育て上げてきたBootsyでしか、成し得ないであろう、究極ともいえる「FUNKの深み」へ誘ってくれます。Bootsyの出す音に素早く反応し、言葉には何とも表せない、凄い域にまでイっている気がします。Funkという音楽は、解釈次第でまだまだ新しいモノになる、という気にさせてくれる演奏です。派手な身なりと1993の日本という時代背景より、あまり期待せず観たのですが、中盤の深みにはまってしまいました。曲の途中でのMC(字幕付き)の内容など、とにかくヤバいです。格好良過ぎます。
この独特のメロディーと言い、エレキギターの混沌具合と言い、これはキウイロールそのものではないか?そりゃそうです。同じ人間が作っているのですから、当たり前です。このバンドと他のバンドの大きな違いは良い意味で「SAPPORO」のROCKを伝承しているという事です。全編通して、とにかく蛯名さんの声がキレイで、印象的な「今」の札幌の音の一つです。演奏を固める布陣も、憎い演出のオンパレードで「流石!!」という感じです。この一筋縄ではいかない感じが、札幌のRock魂を奮わせます。なおM-8「かわいいじぶん」ではカウパーズのVo/Gでなじみ深い竹林現動さんがGで参加しています。良い混沌を醸し出しております。
正直な所、日本のRuinsのLiveを初めて聞いた時に近い印象でした。というかこの手のノイズを扱うロックバンドは音にこだわりを持ち始めたらダメになる気がします。このバンドを知ったのは「オール・トゥモローズ・パーティ」という映画で観た、あのデストロイヤーのようなマスクを被り、全身全霊で、という感じでひたすらドラムを叩きまくり、ベースはノイズを醸し出し、その場一体を異様な雰囲気が覆い尽くしていました。思うのですが、この手の音はキレイなスタジオで、時間をかけて作ってはダメだと思います。あの映像で観た、近づきがたい、異様な雰囲気は失せています。観賞用ノイズと言いますか、これが2010年代の音とするならば、ちょっと物足りなさを感じる音です。確かに格好良いです。情熱的ですが、霧がかったノイズというか、スタジオ録音なのに煙たいノイズに感じる辺りは若干の矛盾を覚えますが、上手く音を捕まえております。流石です!!
まさかここまで凄いとは思わなかったです。これがFunk?越えちゃってるでしょ?1,2曲目の縦横無尽に鳴り響く重く、でも軽やかなもう訳の分からない音です。それが音割れのギリギリのレベルで迫ってきます。このエディ・ヘイゼルというギター弾きに、心を誘拐されそうです。本作では全面的に参加しているため、ほぼ全曲でその矛盾した、神がかったギタープレイを堪能できます。以前「マゴット・ブレイン」を聞いた時も、凄すぎて驚きましたが、あのプレイもエディ・ヘイゼルによるものだったのですね。あんなにキレイで格好良くフィードバックを出せるものなのですね。最後の曲なんて何ですか?まるであの「マゴット・ブレイン」の別サイドの世界を描いたような、静謐で崩れそうなほど繊細で深淵な一大音絵巻。これは本当に凄い一枚です!!
帯や広告が過剰に「Funk、ダンス・ミュージック」と触れ舞うものだから、「いよいよ、ジョンスペも変化の時かぁ」と、どんなものが出来たのかと聴いてみると、何のことはないです。ジョンスペです。「Funk?ダンス・ミュージック?どこが?」って感じです。でも久しぶりにジョンスペの音に触れたので、僕にはとても新鮮でした。相変わらず、あのボロボロのギターでやってるんだろうなぁ。ジョンスペは以前よりファンカデリックのような爆発感はやっていたので、僕にはむしろ、原点回帰している感じがしました。音はジョンスペ全盛期の様な実験的な粗い粒子の飛び交うロックンロールです。やっぱりFunk感は無い(というか広告が言い過ぎ)ですが、今できる最高のロックンロールを鳴らそう、という意志というか、音に誠意を感じます。
これはもう、特典DVDの格好良さに痺れます。朝方、湖に浮かぶステージに、いかにもな感じで機材を載せ、奏でられるぶっ壊れたロッケンロール。だんだんと周囲は明けていき、少し青みがかった映像にキレまくっているメンバーの姿が最高の自然の演出に映えています。夜明けの時間を計算し、撮影したと思われるこの、徐々に見えてくるという、光の効果と鳴り響く轟音ロックのコラボ具合が最高にマッチしていて、確かにあまり観たことがない映像作品になっていると思います。
ガールズ・ロックを代表するバンドではないでしょうか?キャッチーなリフとしっかりとしたヴォーカル、メロディーの弱さは音圧でカバーしているように聴こえます。ほぼ全曲ハイテンションで録音されたのか、とてもキレのある演奏で魅せてくれます。1曲につき約3分弱という潔さも勢いのある、キレまくった演奏にピッタリのロックンロール・タイム。アルバム・ジャケは確か「キンクス」のパロディーで、メロディーは若干弱いですが勢い溢れるロック魂を感じる一枚です。
これは久々にハマりました。以前のは、アヒルの生活風景をコミカルに描いているのですが、不思議と「死」の影を全く感じませんでした。ただ「面白いマンガだなぁ」と読んでいたのですが、本作は違います。生涯初の野生での生活をすることになったクールなガチョウと、お調子者の名古屋コーチンの奇妙な冒険暮らしに、ワクワクしながら読み進めました。所々に見える、野生における「死」の影が、ピリッとした緊張感を与えていて、とても良いスパイスになっています。最後のシナガの話は、ちょっと良い話でグッときました。